多党制の政党政治を基本としているが、政党の離合集散が激しく、大政党の出現を抑止した1961年憲法が議会を二院制とし、少数政党が乱立したことに対する反省から、1982年憲法では、大国民議会の選挙は、比例代表制で10%以上の得票率を獲得できなかった政党には議席がまったく配分されない独特の方式をとり、小党乱立を防ぐこととしている。
この制度のために、2002年の総選挙では選挙前に中道右派・イスラーム派が結集して結党された公正発展党と、野党で中道左派系の共和人民党の2党のみが地すべり的に議席を獲得、総選挙以前の首相ビュレント・エジェヴィトの中道左派政党民主左派党とその連立与党である中道右派政党祖国党、極右政党民族主義者行動党は議席を完全に失って下野、さらにこの影響で、タンス・チルレル(正道党)、ネジュメッティン・エルバカン(至福党)など首相経験者の大物政治家が党首辞任に追い込まれる波乱があった。
2007年の総選挙でも、公正発展党は圧倒的な勝利を収め、単独過半数を獲得。野党勢力は、共和人民党、民族主義者行動党が議席を獲得したが、中道右派の民主党(選挙前に正道党から改称)などの他の政党は、得票率が10%に届かず、議席を獲得することができなかった。
その他の政党では、クルド系の民主国民党、新トルコ党などがある。さらに、反政府組織としてクルド系のクルド人民会議(旧クルド労働者党)、共産主義系の革命的人民解放党・戦線、スンナ派系イスラーム過激派のヒズボラ(レバノンのシーア派系ヒズボラとは異なる)などが知られる。
2007年時点で議会に議席をもつ政党
公正発展党
共和人民党
民族主義者行動党
下野中の主要政党
民主党
祖国党
至福党
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